1階部分が、並列で3台駐車できる車庫になりますので、車庫部分に柱を一本も出さないようにすると、木造よりも鉄骨造の方が構造計画がしやすくなるからです。
お客様から、「木造より鉄骨の方が地震に強いんでしょ?」と聞かれることがありますが、それは違います。
「素材の強さ=建物の地震に対する強さ」ではありません。
今回、鉄骨を建築してみて良く分かりました。 素材として、鉄は木より強いですが、それはそのまま耐震性にはつながるわけではないのです。
簡単に言いますと、建物の耐震性とは、まず想定する地震の強さがあって、それに対して耐えうる内容で構造の計画をしていきます。想定する地震の強さが同じであれば、どのような素材、工法で建物を建てても、地震に対する強さは同じということになります。
地震に強い建物したければ、想定する地震の強さを上げればいいのです。どこまで上げるかは、他の性能やコストとのバランスで決めればいいと思います。
今回の社屋増築で、いろいろ勉強になるところがありますので、また次回もレポートしたいと思います。